最近仕事をロジカルに進めることが、より奨励されているように見受けます。
なのでロジックツリーと検索すると、その証左と言わんばかりに色々な記事が検索に引っ掛かります。
私自身最近セミナーで使うといいよと言われたので、試しに使ってみているのですが、確かに情報を整理し共有化する上で、中々に強力なツールです。
なので、私も便乗じゃないですが、ロジックツリーの記事を書きたいと思います。
ただ、注意してほしいのですが、本来ロジックツリー専門のセミナーではなく、品質工学のセミナーで紹介されていたので、一般的なロジックツリーの作成法と概念、方法がかなり異なっています。
まぁ「こんな方法もあるんだね」くらいに読んでもらえるとありがたいです。
ロジックツリーとは
ロジックツリーとは呼んで字のごとく、論理関係を枝分かれした木のように整理した図の事です。
問題を整理するためのツール
今回紹介するものは、問題を解決するために問題を整理したロジックツリーです。
品質工学では、システムに対して横軸に入出力、縦軸に原因からの誤作動(不良)というクロスロジックツリーを取り扱うのですが、もっと一般的に問題整理を考える場合は、縦軸の原因⇒システム⇒不良だけで良いと思います。
作成するメリット
作成するメリットですが、
・情報の洩れ、抜けが防げる
・論理的なつながりを整理出来る
・共有化できる
の3つが挙げられます。このあたりの効能は特性要因図も同じです。
ロジックツリーの作り方
システムと不良を書きだす
先程のイメージ図のシステムと不良を書きだします。
システムは一つに限られるのですが、不良は今まで出たものすべて、思いつくだけ書きだします。
例えばLEDというシステムに対して、電流を流しても点灯しないとか、途中で突然消えるとかですね。
クレーム内容の上位概念を書きだす
ある程度書きだしたら、不良の上位概念を書きだします。
こうすることで、被っている不良項目がまとまります。
そして上位概念に繋がってまだ書かれていない不良があったら、また追記します。
別に思いつかなったら書かなくていいです。
メカニズムを書く
不良の上位概念を発生させるであろう、発生メカニズムを書きます。
図では静電気とだけ書いていますが、ここは結構いっぱい書けると思います。
ブレインストーミングしながら、いっぱい書きましょう!
外部要因と原因を書く
外部要因とは、想定される顧客や後工程の使用状況です。今回のLEDの場合は、例えば湿気が少ないとかになると思います。
そして原因とは静電気が発生する原因です。例えば帯電している人体からLEDに静電気が印加したとかでしょうか。
このようにして、システムを中心に、
不良⇒上位概念⇒メカニズム⇒外部要因/原因
を追記していきます。
作った後のアクション
共有化しよう
まずは全員が見える場所に貼りだしましょう。
また、関連する他部署に共有化するため一度作ったロジックツリーで周知会を実施するのも手です。
これを行うことで更なるアップデートや、問題が発生したときのアクションの共有化が迅速に行えます。
対策案を書こう
この手のものは、書いて満足してしまいがちですが、そこからアクションに繋がらなければ何にもなりません。
対策案もロジックツリーに追記して、対策のPDCAを回しましょう!
対策案を考えるコツですが、システムからいかに不良への矢印を断ち切るかを中心に考えると浮かんできます。
人体から静電気が流れるなら、機械による自動化は出来ないか?人体にアースをつないで帯電処理出来ないか?後工程の湿気を増やせないか?
こんな風に考えます。
あやふやな箇所をマーキングしよう
ロジックツリーを書いて見直すと、自然とあやふやな点が見えてきます。
このLEDの場合、静電気がどこを破壊しているのだろう?という疑問が浮かびます。
この疑問を深堀するために、実験や調査を進めるとロジックツリーがアップデートされ、新たな対策も浮かんできます。
このあやふやな点は、今まで見逃してきた点です。
見逃してきた点は情報がないので、ここからは手を動かして調べる以外に深堀する方法はありません。
がんがんマーキングして、がんがん調査しましょう!
ロジックツリーを作るうえでのポイント
あまり考えすぎない
なぜなぜ分析同様5回深堀しろという情報も見かけるのですが、頭をひねっても出てこないものは出てきません。
無理矢理深堀しようとすると、一マスで書けることを、いくつも分解して薄味になったり、堂々巡りになったりします。
そもそもこれは経験則ですが、1分以上考えて出てこないものはそれ以上考えても無駄です。
1分かけて出てこないという事は、情報が不足している証拠です。
上述のあやふやな部分としてマーキングするだけで留めておきましょう。
大きな紙とポストイット
ロジックツリーを作る時は、大きな紙にポストイットでアイデアを書いて貼ったり剥がしたりしながら作りましょう。
こうすれば、ホワイトボードでみんなで見ながら作ることが出来ます。
そして打ち合わせの場で作ったものが、そのまま掲示できる資料になります。
最後にツールを使ってまとめなおすのも良いのですが、思った以上に時間がかかってあまりお勧めはしません(追記もしにくいし)。
私はそれで大分時間を潰してしまいました。
まとめ
以上がロジックツリーの作成方法です。
ここで勘違いしてほしくないのですが、ロジックツリーは作ったら魔法のように問題が解決出来るというものではありません。
また、一回で作成終了するものでもありません。
一回作って、アクションをとって、アップデートして、更にアクションをしてを繰り返すことで後戻りなく問題を解決するための一ツールに過ぎないのです。
皆さん、過信しすぎないようご注意を。
当サイトを閲覧下さる皆さまは、日々より良い仕事が出来るようになりたいと思われているビジネスパーソンがメインだと思います。 でも「時間が無い」、「セミナー行くの面倒くさい」といった理由で中々学べていない方も多いと思います。 このビジネス動画学習サービスでは、いつでも、どこでもスマホ一つでビジネススキルを隙間時間で学ぶことが出来ます。 youtube紹介はこちら
コメント