多変量解析をエクセルを使いながら解説してくれる本を紹介します。

多変量解析

統計の手法は色々あります。

検定、推定、実験計画法、分散分析などなど。

その中でも、かなりの職種から注目されている手法が多変量解析です。

多変量解析は簡単に言ってしまえば、複数の説明変数xがどのように目的変数yに関係しているのかを解きほぐす手法です。

特にビジネスでは、売上が一つの要因で決まることなどありえないですし、製品の特性もまた然りです。

つまり、複雑な複数の要因の寄与を明確にする手法はとても需要が高いのです。

ですが、この多変量解析には様々な手法が存在しており、またその難しさもどう見ても初心者向けではないものばかりです。

重回帰分析、主成分分析、因子分析、クラスター分析・・・

正直、私自身うへぇって感じなんです。

このようなスキルを効率良く勉強するためには、本選びがとっても重要になります。

だってそうでしょ?

なけなしのお金でようやっと本を選んで、買ってですよ?

もし分かりづらい本、出来の悪い本を選んで理解出来なくって、

「やっぱり私には難しくってムリ!」

勘違いしたら、悲しいじゃないですか?

それアナタじゃなくて、本が悪んいですからって事も十分あり得るわけですよ。

という事で、私も勉強する上でとても分かりやすかった本

『多変量解析がわかる』

を紹介いたします(まんまやなコレ)

 

スポンサーリンク

『多変量解析がわかるの特徴』

代表的なな多変量解析の手法を網羅している

まず、特徴として、代表的な多変量解析の手法をほぼ全て網羅しています。

重回帰分析、主成分分析、因子分析、パス図、などなど。

これらが一冊に本で紹介されています。

まずどんな手法が存在するのかを知るのは、とても重要です。

位置づけとしては、入門書ではありますが、大切なのはどんな手法が存在するのか、そしてどんな時に使えば良いのか、これを押さえる事がとても重要なのです。

図解と数式の解放が乗っていてイメージしやすい

基本的に統計学の本で陥りがちなのが、数式が先行しすぎてイメージしにくいという点です。

ですが、この本の場合、数式の解説と一緒にパス図と例題を用いて出来るだけ分かりやすく解説が進んでいきます。

例えば主成分分析と因子分析

これらは、混同されて使用される事が非常に多いのですが、その意味合いは実は全くの逆。

その点をまずはパス図を用いて解説してくれています。

主成分分析のパス図

因子分析のパス図

主成分分析は、複数のyから代表的で合成されたyを導き出す手法

因子分析は、複数のyから奥に隠れているxを導き出す手法

こういった内容を説明した上で、数式による解放の解説が入るのでとても分かりやすいという訳です。

エクセルによる分析方法の紹介

数式による解説が完了した後に、エクセルでどのように分析するのかを解説してくれます。

ソルバーという機能を応用して、どのようにして多変量解析を進めていくのかを紹介していくので、先述の解説である程度理解した後に、アウトラインに沿って分析する事で更に手法についての理解度を深める事が出来ます。

アウトラインによる学習効率について、こちらの記事を参照してください。

スポンサーリンク

この本のデメリット

当然この本だけでは不十分ですし、デメリットも存在します。

そこん所も紹介していきます。

数式の展開が少し強引

全250ページ強の中に、先ほど紹介しただけでも、

・多数の手法を網羅的に掲載

・図解、数式、エクセルでの分析フローの紹介

と多様な情報が載っていますので、どうしても数式の解放の展開に少し無理が生じています。

この本だけで数学的な見地から、多変量解析をきちんと理解するのはおそらく困難です。

数学的に厳密に理解がしたいのであれば、この本は避けた方が良いでしょう。

ソルバーでの分析は実用的じゃない

エクセルでの分析において、主成分分析や因子分析の場合、この本ではソルバーを用いた分析を実施しています。

普段使い慣れているソフトという事もあり、数字の関係性を追えるので理解の一助にはなるのですが、いかんせん面倒で実用的では全然ないです。

これらの手法を実用するならEZRを使った方が無難です。

エクセルでの分析は飽くまで理解の為と割り切って読み進めるのが良いでしょう。

後半に行くにつれ、雑になる

最初の回帰分析、主成分分析、因子分析の解説は割かし丁寧ですが、その後のSEM、判別分析のページが難度が増した割に、ページ数が変わらず、ちょっと理解するのにしんどい印象を受けました。

個人的には、主成分、因子分析辺りまでを繰り返し読んで、その後のページはざっと目を通し、必要なら別書籍で補強するって使い方が良いと思いましたね。

スポンサーリンク

まとめ

多変量解析は中々に難しい手法です。

この本は、その手法をあの手この手で分かりやすく解説するように努めています。

そのせいで若干浅く広く気味になってはいますが、概要を捉えて本格的な勉強に備える分には十分だと私は思います。

要は多変量解析をこれから勉強する人向けって事です。

ぜひ、こんな本が丁度欲しかったんだと思った方、読んでみて下さい。

 

スポンサーリンク

今すぐ、あなたが統計学を勉強すべき理由

この世には、数多くのビジネススキルがあります。

その中でも、極めて汎用性の高いスキル。

それが統計学です。なぜそう言い切れるのか?

それはビジネスというのは、結局お金のやり取りであり、必ず数字が絡んできます。

そして数字を扱うスキルこそが統計学だからです。

故に一口に統計学といっても、

営業、マーケティング、研究開発、品質管理、工程管理、生産管理.etc

これら全てで使う事が出来るのです。

現に私は前職は品質管理、現職は研究開発職なのですが、面接のときに

「品質管理時に活用した、統計の知識を研究開発にも活かせます」

とアピールして職種をうまく切り替える事が出来ました。

そして、もし始めるなら今から勉強を始めましょう。

なんなら、今すぐこのページを閉じて本格的に勉強を開始するべきです。

なぜなら、このような『スキル』は20代でもっともキャリアアップに繋がるからです。

30代ならいざ知らず、40代になると求められるのはこれまでの業務を遂行してきた経験や人脈なのです。

これが無いとある一定以上のキャリアアップは望めませんし、40代以降のハイクラスの転職先も望めません。

20代のうちは成果を結び付けるためにこのスキルが大いに役立ちますが、年を経るごとに求められる働き方が変わるのでスキルの実績への寄与が減ってしまうのです。

なので、後からやればいいやと後回しにすると機を逸してしまう可能性が高いです。

ちなみにこれから統計学を学習をするというのであれば、ラーニングピラミッドというものを意識すると効率的です。

私自身、インプットだけでなく、youtubeや職場でアウトプットしながら活用する事で統計リテラシーを日々向上させていっています。

ぜひ、アナタも当ブログやyoutubeチャンネルで統計リテラシーを上げて、どこでも通用するビジネスパーソンになりましょう

スポンサーリンク
多変量解析 本紹介
スポンサーリンク
シグマアイ-仕事で使える統計を-

コメント