煩雑な仕事は仕組で効率化しよう!【残業するなら仕組作りに!】

コラム

新社会人の皆さんも、GWが明けたことで5月病にかかっていらっしゃるかもしれない今日この頃。

そろそろ同じような処理仕事に慣れて、気持ちは楽になってきたかもしれませんが、中には

「この作業時間ばかり掛かって、もっと楽にならないかなぁ」

と思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

ただ、そのような煩雑な仕事は中々上司は解決に乗り出してはくれません。

上司自身がそれほど困っていないので、大変さが伝わらないのです

有能な上司の場合は、ちゃんと解決してくれますが、そうでない場合は自分自身で解決するしかありません。

ならば面倒くさがらずに解決すべきです。そのためには仕事を仕組化することで効率化を図りましょう!

小さな仕事でも煩雑な仕事を仕組化出来るようになれば、あなたは重宝され評価されます。

評価されれば給料もアップするかもしれません。

ただ、仕組化すると言っても、今までやったことが無い方はどのように着手すれば良いのか分からないと思います。

今回は、仕事を仕組化する上でのポイントについて解説したいと思います。

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仕組化すべき対象は?

ルーチン作業と煩雑な判断作業

基本的には、日々繰り返し行う類の仕事を対象にしましょう。

検査、入力作業、設備の運転、掃除、等々です。

そして日々繰り返す仕事はおそらく大半が、ルーチン作業と判断作業に大別されるはずです。

ルーチン作業の場合は、非効率的な動線延々と続く反復作業で構築されていると思うのですが、それを効率的に行える仕組みを作り上げるのです。

判断作業に関しては、後述しますが排除する前提で仕組化すべきです。

作業をルーチンと判断に切り分けよう

何事も問題を解決するためには、現状把握がとても大切です。

ですので、改善対象の作業をまず細かく作業判断に切り分ける必要があります。

例えば、測定し終わったデータを一つずつ開き、一つのファイルにコピーをして最後に比較対象と比べて良いか悪いかを、どれだけ数字が大きいかで判断するという検査作業があるとします。

この場合、

作業:データを開く、データをコピーする、データを貼り付ける

判断:比較対象よりある程度数字が大きいかを見て、合否を判断する(基準は特にない)

に切り分ける事が出来ます。このように最初は今やっている仕事を細かく切り分ける必要があります。

切り分けないと、何が要因で大変なのか見えづらくなるのです。

複雑な漢字(憂鬱)も単純な単語(心とか木とか)の組み合わせで成り立つように、複雑な事象は単純な事象の絡み合いなのです。理解するためには、分解してやるのが一番なのです。

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仕組化しよう!

 ECRSでスリムにしよう!

改善の考え方としては、ECRSが有名です。

E:削除(Eliminate)

C:結合と分離(Combine)

R:入れ替えと代替(Rearrange)

S:簡素化(Simplify)

の4つです。優先順位もECRSの順番で、最も先に考えるべきことは削除できないかどうかです。

細かく分解した作業の内、いくつかが不必要として削除出来たらその分時間が浮きます。最も効果的なのです。

次に考えるべき事象は、結合と分離で、似た作業を同じタイミングで実施したり、異なる作業が入り混じっていたら分離したりする事で、動線も短くなり下手な多能工よりも、ベテランな専門職で事に当たることが出来ます。教育の手間も減ります。

その次が入れ替えと代替で、順番を入れ替える事で似た作業を一か所に集める事が出来たりします。

最後が簡素化で上記ECRで整った仕事を、あるべき姿にスリム化すると効果的です。

といっても、律儀にECRSを守るというよりも、ECRSの目線で整理した作業を改善出来ないか考えると、アイデアが浮かんできます。

冶具やマクロを導入出来ないか考えよう

ここまで作業を整理して、仕組を整備したら次にツールの導入を検討しましょう。

トヨタが現場で使っている冶具として、接着剤を複雑な形状に塗るために、動作の型を作ってそれに沿うだけで誰でも塗れるものをオリジナルで作っていました。

また、データ入力であれば、私は昔急な実験対応を強いられデータの入力だけで土日をを潰されたことがありました。その時に二度と御免だと誓い、マクロを一から覚えて休日返上でマクロを組んだことがあります。

そのおかげで入力だけで1,2時間の作業量が1,2分に短縮できたことがあります。

ECRSで作業を整理しても、人の作業である限り限界があります。ゆえに冶具やマクロなどのツールを導入することで更なる効率化を図りましょう。

その為に必要な金額は、費用対効果を計算したうえで投資すべきです。会社もあなたも。

煩雑な判断は統計学ですっきりしよう

また、大量の作業のほかに、煩雑な判断というものも生産性を低下させる原因の一つです。

あっちよりもこのくらい大きい事とか、大体同じくらいならOkなど、基準のようで基準になっていないものって結構多いです(うちの職場だけ?)。

そのような場合は、統計の力を借りましょう!

基準が無ければ、3σなり4σなりで規格を区切りましょう。

有意差の有無を知りたいなら検定を導入しましょう。

すくなことも数字化出来る事で、曖昧な判断になっている場合は統計を導入してあなたの判断を無くしましょう!

小さくとも判断の数が多くなると、決断疲れを起こしてしまいます。

この決断疲れは、本当に必要な判断を前にしたとき誤判断のもとになります。

出来るだけ排除しましょう。

規格や検定、決断疲れについては、以下の個別記事も参考にしてみて下さい。

仕組化に時間を使えば、いつか返ってくる

この仕組化は、重要ではあるが緊急ではない仕事に類します。

故に定時内でこの仕事を行う事は難しいかもしれません。

実際に私もマクロを作る時は、休日家でずっと作業してこさえました。

ですが、ここで残業したり、休日を潰したとしても、その後節約される時間は潰した時間の何倍にもなるはずです。

これを先行投資して考えると、潰す甲斐はあるのではないでしょうか。

そもそも同じ残業するにしても、その為に今後の残業時間が減る使い方と、これから残業時間は減らない使い方では前者の方が圧倒的に良いはずです。

ですので、時間がないと言わずに、なんとか時間を作り出してやってみてください。

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まとめ

仕組は一度作ると、後戻りしなくなりますし、人によるミスも減ります。

また、あなた一人が助かるのではなく、関係者皆が助かるのであなたへ評価や信頼性も向上します。

少なくとも私は最近、煩雑なルールに手を入れまくることで、他の部署からの評価が高まってきているらしいです。

実施するのは大変ですが、やる価値はありますので、ぜひやってみてください!

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