終身雇用が崩壊した現在、サラリーマン生活を送るうえで外せないのが、
・副業
・投資
・転職
でしょう。
この中でも転職という活動は、他二つと比較して継続的なものではなく、単発的な活動ですので、自己でノウハウの蓄積をするというのが、非常に難しいと思います。
しかしながら、私自身そして身の回りの人間でも、転職をしたことがないという人間の方が珍しくなっていますので、かなり身近な話題だと思います。
そんな中で、よく争点として挙がるのが、
・働きながら転職活動するのか
・辞めてから転職活動するのか
というこの2点です。
今回はこのうち辞めてからというポイントに焦点を当てて、私の経験を踏まえて解説していきます。
私自身、会社を辞めてから転職活動を開始した口ですので、信ぴょう性があると思います。
ちなみに、当然働きながらの方が良いですよ。
転職は働きながら?辞めてから?
働きながらの方が絶対良い
先ほども言いましたが、基本的に働きながら転職活動をした方が良いです。
絶対そっちの方が良いです。
理由としては、
・資金源が確保されている
・面接時に辞めてから開始した理由を聞かれない
が挙げられます。
基本的に転職活動には、お金がかかります。
そして人間生きるだけでもお金がかかります。
RPGでいうと、人間の生活は毒の沼のように常時ダメージを食らう状態みたいなものです。
衣食住+税金という常時ダメージをもらってしまう環境なわけです。
これを意識せず耐えることが出来ているのは、仕事という常時回復機能(リジェネみたいな)がついているためです。
ダメージと回復が平衡状態になっているために、ノーダメージに見えるのです。
そして転職活動は、戦闘行為(突発イベント)に当たります。
戦うことでダメージを受けることもあれば、勝利することで回復アイテムやレベルアップを果たすことが出来ます。
ノーダメージもしくは回復側に偏っていれば、転職活動という戦闘行為に耐えることが出来ますが、回復機能(つまり仕事)が失われてしまったら、常に毒の沼にいる状態でエンカウントするようなものです。
それだけで絶望的な状況であることは、想像に難くないはずです。
そしてその絶望的な状況が精神に及ぼす影響も無視できません。
この上更に、なぜそのような絶望的な状況に身を置いたのか、という点が非常に目立ってしまうので、面接官も当然気になってしまうのです。
そのような状態になることすら、想像できないような人間を雇っても本当に良いのだろうかと身構えるのは当然であると言えます。
故に、転職は働きながらした方が絶対に良いわけです。
辞めてから活動するべき数少ない条件
というわけで、働きながら転職活動をした方が良いという結論に至ったのですが、いつでも例外というものは存在します。
この例外を押さえておけば、
「どうして辞めてから転職活動を始めたのですか?」
という質問にも対処することが出来ます。
なので皆さんも、辞めてから転職活動をする際はこの少ない条件を満たしたうえで実行に移すようにしましょう。
この辞めてから活動開始する理由としては
・休める体制ではない
が挙げられます。
残業が多くても、そこは何とかなる場合もなくはないです。
なぜなら、面接以外の場合転職活動でやるのは、
・職務経歴書
・履歴書
の作成だからです。そして最近は転職エージェントが充実しており、エージェント1社につき1組の履歴書と職務経歴書を作成すれば、あとはエージェントが配布/面接までの段取りをしてくれるので、意外とやることが少ないのです。
休みの間か、こそっと業務中にPC上で書いていけば割となんとかなります。
ですが、休みが取れないとなるとかなり厄介です。
通常面接というのは、1週間の内平日(特に火水木)で行われることが多いです。
こればかりはどうしても、休みをとってから面接するしかありません。
そんな中、休みが取れないというのであれば、面接に行くことは物理的に不可能となります。
いまだに有給はおろか、土日すら休ませてくれない職場というのは存在します。
私の前職も、
・残業は毎日21~22時頃
・有給を取るのに、理由を聞かれる
・午後病院に行った後、もう一回会社に来いと言われる
・休日たまった仕事をしに、会社に来いと言われる(出勤していない体で)
といった事が常態化しており、
「どうやったら、面接いけんねん」
となっていました。
このような環境であったなら、辞めてから活動開始するのもありだと思います。
面接でも、理由を聞かれた場合に
「有給が取れる状態ではない職場だった」
と言えば、納得してくれます。
ちなみに、これで納得してくれなければ、そこはブラック企業なのでこの問答で相手企業をふるいにかけることもできます。
もし面接を考えているのであれば、今一度自分が置かれている状況を振り返ってみてください。
辞めてから転職活動するときの注意点
十分な資金を準備しておこう
ご自分の状況をよく考えた上で、辞めてから転職活動をしようと思われた場合、いくつかの注意点を押さえておく必要があります。
まず一つはお金です。
先述したように、転職活動並びに生きていくだけでもお金がかかります。
よく貯金しておくことが必要になります。
ではどのくらい必要なのか。
リクナビの情報によると、
しかしながら、この情報1000人のアンケートを実施し、大半が1~3カ月で転職活動を終えているという事で、それ以上になってしまうと資金は60万を超えていく可能性が高いという事。
その上退職後転職者(=辞めてから転職活動を始めた人)は在職中転職者と比較して、かかった支出が大きいという点を鑑みると、もっと準備しておく必要がありそうです。
ちなみに、退職後転職者の平均が71万、在職中転職者の平均が36万であり、全体平均が54万であることを考えると、N数も1000人と大きいことから外れ値の影響によるゆがみは考えなくてもよさそうです。
おそらく、ふた山分布の谷部分が全体の平均になるでしょうから。
2カ月ほど転職活動をして、残りは100万を切っていたと思います。
この肌感覚からしても、この統計はそれほど間違ってはいないように思います。
とりあえず、まずは100万円は確保しておくべきでしょう。
支出はなるべく抑えよう
資金を準備しても、支出が大きければ意味がありません。
特に生きる上で絶対にかかるのが、
・食費
・住居費
・税金
です。
最も効率的なのは、実家に厄介になるという事です。
実家が田舎にあり、面接会場までかかる、エージェントの事務所まで遠いとしても、実家に引っ込むべきです。
面接会場やエージェント事務所の訪問は突発的な出費です。
このよの支出で最も恐ろしいのは、継続的な出費なのです。
毎月確実に奪われる家賃、税金そして食費。
これら合計を10万以下に抑えることはなかなか難しいです。
対して、先ほどの突発出費はスケジュールの組み方、その場所に住んでいる親戚、知り合いに一時的に厄介になるなど工夫すれば、かなり抑え込むことが出来ます。
おそらく同じ10万円で5,6か所は回れるんじゃないでしょうか。
やはり実家というものは、ありがたいものなのです。
逆に言うと、実家に帰れる状況じゃない場合は、辞めてから転職活動を行うのは得策ではありません。
それだけ支出を抑えるという事は、転職活動において大切なのです。
受かるまで継続するという事を意識しよう
最後に意識面です。
気持ちとしては、
「死ぬまで受け続けてやる」
というくらいでいましょう。
実際に転職活動は1~3カ月以内でやりきるというのが相場です。
エージェントでも、登録後の有効期限が3カ月というところも多いのです。
ですが、転職活動では焦りというのは禁物なのです。
転職活動というのは、戦略がものを言います。
そして戦略を立てる上では、冷静に自己と業界と他社を分析することが不可欠なのです。
その冷静さを保つために私は、
「70歳ぐらいまで活動し続ければ、なんとかなるだろう」
と思うようにしました。
これはつまり、淡々とこなしていこうという事です。
私の場合、幸いにも2カ月程度で決まったので、実際に長引いたときにどのような精神状態になったのか分かったものではありませんが、少なくともそのような心構えでいたので、活動中は終始冷静でいることが出来ました。
そしてこのメンタリティを支える土台は、
・盤石な資金状態
・練られた戦略
が不可欠なのです。
そして、冷静でいることで、面接も堂々とこなしていくことも出来るというわけです。
まとめ
転職は働きながら活動するに越したことはありません。
しかし、どうしても休みが取れず、転職活動に支障を期す場合は仕方がありません。
その場合、注意点としては
・資金をそろえる
・支出を抑える
・冷静でいる(スローガンを立てる)
ことです。
これらを押さえることで、退職後に転職活動をせざるを得なくなろうとも、スムーズに活動を行うことが出来ます。
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