αとβ 帰無仮説を積極的に採択出来ない理由

検定

統計における検定は、

H0:帰無仮説を設定

H1:対立仮説を設定

有意水準αを設定

検定を実施

αより小さな確率値が出れば、H1を採択。そうでなければH0

といった流れで実施されます。

有意水準を下回る確率が得られた場合は、積極的に対立仮説つまり有意差があると言えるのですが、実は帰無仮説を棄却出来なかった場合は消極的にしか帰無仮説つまり有意差がないと言えません。

実際に有意差が無いという確かな結果が欲しい状況というものはあります。

比較検討している上で、差が無いことを立証したい場合などがそうです。

これから何回かに分けて、帰無仮説の採択、そして検定の確からしさの話をさせて頂きます。

βについて

検定には2つの誤りの可能性があります。

第一種の誤り:差が無いのに有るとしてしまう誤り 確率:α(有意水準と同じ)

第二種の誤り:差が有るのに無いとしてしまう誤り 確率:β

この関係性を図で表すと以下のようになります。

青の正規分布をH0とした場合、オレンジの正規分布がH1となります。

こうしてみるとαに対して、βつまり間違って有意差が無いと判断する確率が大きいということが見た目で分かって頂けると思います。

また、青の分布とオレンジの分布の距離、つまり平均の差が大きくなると分布同士が離れてβが小さくなります。

実際に検定をして判断をする場合においてH1を採択する場合は

・H0(青)が正しい場合、αより小さい確率の確率変数が出た場合は「それはかなりあり得ない」と判断して、「H1(オレンジ)の正規分布からの数字だ」と判断され、H1が採択されます。

対してH0が棄却出来ない場合は

・H0が正しい場合、αより大きな確率の確率変数が出た場合でも「H0(青)かもだけど、H1(オレンジ)の確率も結構大きい」と判断されるためH0=有意差がないと言ってもいいか不明

となります。

つまり

βが大きいために「H0:帰無仮説=同等である」を積極的に採択出来ないのです。

ではどうすればβが採択出来るのか。

それはβが十分小さくなるくらいに、H0とH1の距離を放してやる必要があります。

分布の平均値の差が何某の場合、βは十分小さい(実際は1-βが十分大きいとします)というのを確認した上で検定を実行する必要があります。

この話は検定の確からしさ、そしてサンプルサイズの設定にも大きく関わってくる重要なものです。

次回に続きます。

検定
スポンサーリンク
シグマアイ-仕事で使える統計を-

コメント