皆さんの職場で日報、使っているところ多いと思います。
その日に何をやったのかをまとめ上げて、上司に報告する。
報連相を支える上で、重要な位置づけにある仕組みだと思います。
しかしながら、
「日報・・・邪魔だな」
と不満に思っている人、多いのではないでしょうか。
私自身、前職で日報を実施するから毎日書けと言われても、なんかうまくいかなかったりしましたし、今の職場でも以前日報を強要したために、多くの離職につながったなんて話も聞いたことがあります。
このように、世間では一般的とされている日報の運用ですが、実際にうまく運用するのは難しいツールであるといえるでしょう。
今回は
・日報がうまくいかない理由
・日報に代わる新たな管理方法
を提案したいと思います。
ネタバレすると、カレンダー式ホワイトボード+付箋でやること/やったことを毎朝5分で確認しましょうって感じです。
日報ってとても大変
日報の目的を考えよう
まず、そもそもの日報の目的を考えてみましょう。
日報の目的は主に、
・その日の仕事内容の把握
・仕事の実行の上で感じた所感
・振り返ることで課題を発見する
・業務の進捗管理
この4つだと思います。
要するに、やったことの記録と反省をするためのツールというわけです。
そして一般的には日報にはフォーマットがあるはずです。
自由に書かせていては、人によって書く内容/質がばらばらになってしまうから当然の措置と言えます。
それではこれを踏まえた上で、次に日報にありがちな不満点を挙げてみましょう。
日報への不満を挙げてみよう
日報に対するありがちな不満点といえば、
・書くのに時間が掛かる
・いつ何やったのか、思い出すのが大変
・ダメ出しされるのが嫌だ
・そもそもこれ上司ちゃんと読んでんの?
こんなところだと思います。
一つずつ考えていきましょう。
まず、書くのに時間が掛かります。
日報は主に、概要/時間ごとにやったこと/反省点/明日の予定の4項目で構成されていることが多いです。
これだけの内容を仕事終わりに書くのって単純に時間が掛かります。
それにこれだけの内容をきちんと書くとなると、普段の業務が常に日報を意識した働き方になってしまいます。
いつ何をやったのかを思い出すというのにもつながるのですが、
・~時から~時はこれをやらなくちゃ
・この時間帯での仕事の反省点はこれこれだ。
・~時からこれする予定だったのに、仕事がずれた
・今日残業でもうへとへとなのに、これから日報書くのか・・・
とこんな感じで、常に頭に日報を書くという作業が過ぎりがちになります。
こうなると、実際に集中すべき業務に集中することが出来なくなります。
更に日報が嫌だとなる要因として、上司からの評価ダメ出しが発生することにあります。
反省点の内容/業務の濃度/進捗具合などなど、文句のつけどころのない業務というのはおそらく存在しません。
これではまるで怒られるために書いている様相を呈してきます。
また逆に読まれていない場合にも、不満が発生します。
何にも活かされないペーパー作業なんて、無駄以外の何物でもありません。
また日報の作業上、必ず帰社前の最終作業になりますので、無駄になるのが分かっているのに最後の力を振り絞ることを強いられるというのは、精神的にかなりくるものがあります。
このような不満点から、日報の継続というものには多大なエネルギーが必要だと言えるでしょう。
日報に代わる方法を考える
日報の不満の逆を考えよう
以上のように、日報を書き続けるのはとてもしんどいです。
故に日報の目的に添うような、別の手段を考えるという事が健全なありかただと思います。
ここから、より良いあり方を考えるために、先ほど挙げた不満点の逆を挙げてみましょう。
・書くのに時間が掛かる⇒時間が掛からなければOK
・いつ何をやったのか思い出すのが大変⇒思い出す必要がなくなればOK
・ダメ出しされるのが嫌だ⇒ダメ出しさえなければOK
・そもそもこれ上司ちゃんと読んでんの?⇒上司がちゃんと目を通すようにすればOK
こうなれば、良いってことです。
これらを深堀して、具体的な運用法を考えてみましょう。
まず書くのに時間が掛からないようにするためには、書く内容を減らすしかありません。
そもそも目的は、業務の把握と反省のはずです。いつやったかはそれほど重要ではないはずなのです。
何時に何をやったかは書く必要がありません。
今日はこれこれをやる。⇒完了した/未完了だった
また、反省点に関しては完了案件に対して振り返る必要があるのでしょうか?
確かに完了っと言ってもクオリティや要した時間など、反省すべきポイントはあるでしょう。
しかし、日々時間と体力が限られている中、毎日完了できた案件に対して反省するというのは優先順位としては低いように思います。
完了できた案件から、無理やり反省点を考えるというのは、問題が見えにくい分カロリーが掛かります。
一方、未完了であった場合はやった本人も原因から反省点を考えやすいと思います。
おそらく議論もスムーズにできる事でしょう。
以上の点から
・今日やること
・完了/未完了
・未完了に関しては、反省点を書く
日々の確認はこれでOKのはずです。
次に、いつ何をやったのか思い出す工程ですが、先ほども書いたように、いつ何をやったかは必要な情報ではありません。
その日にやるべきことが出来ていれば、どのタイミングでやるのかは自由なはずです。
というかそこまでガチガチに縛られていたら、モチベーションが下がります。
故に、いつ何をやるのかを縛らなくすれば、いつ何をやったのか思い出す必要はなくなるのです。
次にダメ出しに関してですが、このダメ出し更に次の二つに分けられると思います。
・予定に対してのダメ出し
・結果に対してのダメ出し
結果に対してのダメ出しは、避けることが出来ないと思いますが、予定関しては避けることが出来ると思います。
毎朝決まったタイミングで、今日やることを報告していれば良いのです。
そもそも日報というのは、終わった仕事をまとめたものです。
終わった後で、
「なんで今日これこれやらなかったんだ」
と言われた日には、「今頃言うなよ・・・」ってなるに決まっています。
後出しじゃんけんで騙された気分になります。
そうならないためには、仕事を始める前に今日の予定を報告していれば良いのです。
お互いやることを示し合わせたなら、後の関心事はやったか/出来なかったかだけになります。
出来なかった分に関するダメ出しならば、多少精神的に納得できる部分もあると思います。
それにあまりに出来ないというのであれば、おそらく仕組みに問題があると思われるので、それは後日集計した上で対策アクションを取ればいいと思います。
そして、朝一に予定を示し合わせる時間を設けていたら、必然的に読んでいないという状況からも脱却できます。
毎朝示し合わせる時間を設けていても、上司が非協力的ならそれは上司を糾弾出来る案件になりますので、少なくとも日々の報告アクションであなたに落ち度がないと明確に言えるようになります。
カレンダー式ホワイトボードを運用しよう
以上を踏まえた上で私が提案する、日報に代わる新規の報告アクションは以下になります。
・カレンダー式のホワイトボードに付箋でやるべき業務内容を貼りつける。
・朝一にミーティングを実施して、今日やること、昨日できた/できなかったことをホワイトボード前でプレゼンする。出来たことには磁石を上から貼って見える化する
・反省点はメモレベルで残すだけにして、深くは追及しない
・開始時間/報告時間は決めておく(9:00開始。時間は5分とか)
こうすることで、負担を極力軽減して継続につなげていくことが出来ると思います。
深堀に関しては、日々の情報を集計して週ミーティングとかでやればいいのです。
部署全体の人数が多いのであれば、テーマ単位や班単位でチームリーダーが司会をして、
日々リーダーと上司でミーティングという層構造でやればいいだけです。
この仕組みは私の部署が全員一つの事務所に集まっているために、考案した内容であり、当然営業等全員がその場にいないというシチュエーションはあります。
そのまま、実行に移せないという事もあると思います。
しかしながら、最近ではgoogleやLine等でクラウド上での業務管理ツールが充実してきています。
このやり方をクラウド上で応用する方法はいくらでもあると思います。
ぜひ頭をひねって、日報を無くせないか考えてみてください。
まとめ
日報はその役割は重要であるものの、以下の理由から継続に大きなパワーが掛かり不満が発生しやすいです。
・書く内容が多い
・時間ごとに業務を書く必要がある。
・後出しでダメ出しが来る
・そもそも読んでもらえない
ですが、目的と手段を照らし合わせると、必ずしもその手段が必須ではないという事が分かります。
日報に限らず、多くの業務の無駄というものは、この目的と手段の乖離から引き起こされています。
この記事をきっかけに日報に限らず、様々な無駄な業務の改善につなげて頂ければ嬉しいです。
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