実験はアウトプットが最も重要【一番時間を割こう!】

コラム

実験をする際には、様々な要因を振ってアウトプットの変化、依存性を捉えていきます。

その際に、手法として話題となるのはもっぱら要因の振り方、その組み立て方です。

しかしながら、もっとも重要なのは実験方法ではなく、実験で確認するアウトプットの方です。

今回は、実験におけるアウトプットの重要性について解説していきます。

スポンサーリンク

目的は明確になっていますか?

その実験の目的は?

実験をする際には、当然その目的というものがあります。

故におそらく

Q:その実験の目的は明確になっていますか?

と聞くと、

A:あったりめぇよ

という答えが返ってくるものと思いますが、実はよくよく確認するとそれがズレている事が良くあります。

例えば、熱を与えるとガスが発生する物質があるとします。

このようなシチュエーションの場合、とりあえず様々な条件を振ってガスが出るかどうか実験するとかになると思います。

しかし同じような実験をするにしても、最低でも次の2つの目的が考えられます。

・もっともガスが出やすい(出にくい)条件を探したいのか

・どの要因がガスの発生に大きな影響を与えているのか

いずれの答えが欲しいのかによって、優先順位や振る条件の組み合わせ方はガラリと変わります。

目的が明確化していないと、とりあえず実験してみたけど、何が知りたかったのか結果がぼやけるという事になりかねません。

アウトプットが最も重要

また目的によっては、同じガスの発生という結果を求めていても

・ガスの総発生量が知りたいのか

・ガスの発生タイミングが知りたいのか

でアウトプットも自ずと変わってきます。

このように、目的がぼやけていると、アウトプットとすべき指標も誤ったものを使用してしまう可能性が高くなってしまうのです。

目的が明確化している事で、適切なアウトプット指標も明確化します。

総量なのか、単位時間当たりの出力なのか、組成比なのか、それとも・・・

目的に見合ったアウトプットを選択しないと、実験結果は正しく出ないのです。

スポンサーリンク

良いアウトプットとは?

比率尺度>間隔尺度>順位尺度

当然数字で表現されるに越したことはありません。

統計で分析する事が出来るからです。

しかし数字になっていれば良いわけでもありません。基本的には

比例尺度 > 間隔尺度 > 順位尺度

が望ましいです。

比例尺度は間隔と比に意味がある尺度です。四則演算全ていけます。身長とか体重とかで、0を示すときに本当に無しなるような数字です。

間隔尺度は数字の間が等間隔になっている尺度です。足し算、引き算しか出来ません。温度とか暦とかです。0を示しても無にはならない数字です。

そして、アウトプットとして最も安易に選択されがちなのが、順序尺度です。

大きさの序列には意味がありますが、数字の間隔に意味がなく四則演算が成立しないという特徴があります。物事の順位などが該当します。

順序尺度はアウトプットとしては最も避けるべき指標です。

統計的な処理がしにくい上、順序をつける基準があやふやになりがちな指標だからです。

例えば、最も代表的なのは傷の度合いです。

前職でも、LEDの傷を5段階で評価していたりしていましたが、検査員が変わると5段階の評価が前後しますし、そもそもそのようにした根拠も曖昧でした。

順序尺度は、目視での程度を並べるだけで指標化出来るので、簡単に数字化出来るのですが、その後の統計処理が難しいこともあり、傾向分析も難しければ分散分析を利用した実験計画法の適用も困難です。

目視で区別できるものは、「目は一体傷という現象の何を捉えて大小を識別しているのか」

陰影?面積?本質を考えてどうにか機械的に観測できる方法を考えると、おのずと間隔尺度や比例尺度化出来るようになります。

一度順位付けをして満足せず、比例尺度化出来ないか知恵を絞りましょう。

誤差が少ない

誤差が少ないというのも非常に重要なアウトプットの条件です。

誤差が少ないというのは、多少適当にやっても同じ結果が得られるというある種のロバスト性を持っている事を指しています。

職場には、いつでも同じ人がいるとは限りません。

休んだり、辞めたり、出張したり、人がその職場からいない状況などいくらでもあるわけです。

誤差が大きいアウトプットというのは、大抵人による違いで最も大きく現出します。

設置の仕方、身体能力(視力とか)、慣れ、体調・・・人というのは”ばらつき”が服を着ているようなものと捉えて差し支えありません。

教育でスキルの均一化を図ることも、”ばらつき”を減らす手段の一つではありますが、それでもミスもすれば、同じ結果が返せるとも限りません。

出来れば、機械化、自動化したいところです。簡単な設置をするだけで後は測定器任せという方法が最も誤差が少なくなります。

誤差を減らすというのは、『人を排す』という発想で考えるとうまくいきやすいかもしれません。

誰でも同じ結果が出る

誤差の項とほぼ同じ内容ですが、誰でも同じ結果が出るというのは非常に重要です。

そもそも「その人しか出来ない」という状況は、管理者の職務怠慢です。

なぜなら、職場は「誰が仕事をしても一定の成果を出すことが出来る」ことが理想だからです。

それが出来ていなければ、

辞められない、休めない、出張に行けない

となってしまうのです。

実際に私も、目視による順序尺度をある試験に取り入れていた際、出張から帰ってきたら、膨大な測定結果(写真)が前に積まれて

「案件が止まっているから、最優先で確認してくれ」

と忙殺されたことがあります。

その時に、「こんな事やってられっかい」と一念発起し、人の目に頼らない、誰でも評価できる方法を考え出し、展開しました。

そしてそれを展開する事で、私がいない間でも、その測定は進行する上、改善時の実験のアウトプットとしても比例尺度になっていたので高い精度での実験結果が得られました。

このように、自分の為にも、職場のためにも、

『誰でも出来る方法、尺度』

というのは、本当に大切な事なのです!

スポンサーリンク

まとめ

実験や評価をする際には、

・数字化されて

・比例尺度で

・誤差が少なく

・誰でもできる

アウトプットを選ぶ必要があります。

色々コツも紹介しましたが、これら以外に実は機能という発想もアウトプットを考える際に非常に重要です。

この機能については、別の記事で紹介しようと思っています。

品質工学にもつながってくる大事な考え方になりますので、ぜひ楽しみにしていてください。

twitterとyoutubeやってます。良かったらフォローお願いします。

熊野コミチ(@gRDQJkozHInWFxI)(youtube)

当サイトを閲覧下さる皆さまは、日々より良い仕事が出来るようになりたいと思われているビジネスパーソンがメインだと思います。 でも「時間が無い」、「セミナー行くの面倒くさい」といった理由で中々学べていない方も多いと思います。 このビジネス動画学習サービスでは、いつでも、どこでもスマホ一つでビジネススキルを隙間時間で学ぶことが出来ます。 youtube紹介はこちら
YouTube
今なら10日間ムリョウトライアル実施中 ぜひ活用してみて下さい。 グロービスのビジネススキル動画が見放題

コメント